夢を叶えるノート

強迫的ギャンブラーである30代OLが回復の道を目指すブログ。共に回復を目指しませんか?仲間募集中!

はじめてGAの門をたたく

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こんなつもりではなかったのに。
世の中が、人生が歪んで見える。
一瞬の欲望に目が眩み大切なものが目に入らない。
気付けば、私には自尊心もプライドも無くなっていた。

 

パチスロにハマり、生きる為に最低限なお金すらゴミのように失い続けた5年間の末、やっと勇気を振り絞ってここに来た。

GA ギャンブラーズアノニマス
“強迫的ギャンブラーによる自助グループ

 

初めて門を叩いた日の感想です。

 

はじめに

 

ネットでギャンブル依存者の記事や情報を読み漁ることが多かった為“GA”の存在はギャンブルを初めて間もない頃から知っていた。

ますます依存症は加速し、生活に支障が出ても止まる気配のない病状の中、行ってみたい気持ちはあったけど未知すぎて勇気が出ない。

 

「知り合いやお客さんがいたらどうしよう」

「女性は少ないだろうし、ジロジロ見られたくない」

「溶け込めなかったらどうしよう」

不安が多い。

何駅も電車を乗り継ぐのも面倒臭いし…
こんなもの通わなくても自分の意志で辞めて解決すれば良いんだと全く行動に移せなかった。

 

でも上手くいかない。

 

ギャンブル依存から脱却する為には気持ちを分かち合える当事者同士で話し合ったり支えあう事が理にかなっていると思うし、例え今後通い続けることが出来なかったとしても、兎に角一度は行ってみるべきだと思った。

 

GAに行こうか迷っている人がいたら迷わず行くことをお勧めします。
コツは“行ってみたい”と思ったら、GA会場に向かうこと。

気持ちが整わなくても“会場に向かって足を進める”
要は頭や気持ちがついていかなくても思ったらすぐ行動に結びつけることが大切。
私はこんな簡単なことが出来ずに何年もチャンスを逃してきた。

初めてGA会場へ

 

仕事帰り。
日中チェックしていた開催会場に向かった。
昼休みになんとなくスケジュールを見ていたらそう遠くもなく近くもない場所で開催される予定だったので半ば勢いで行ってみた。

 

ビルの一室、扉の前に“GA”と書いてある。
「本当に開催されていて良かった」
ネットの情報を頼りに来たけどリアルに存在していると思うとホッとしたのも束の間、緊張してドキドキが止まらない。

 

一度前を通りすぎてみようと思い歩いていくと、会議室の中は予想以上に狭く、4人の中年男性が席に座っていた。

 

通り過ぎるのを止め視線を送ると、まとめ役のような男性が
「あ、初めての方ですか?」
と声をかけてくれた。

GAには
クローズやオープン、ビジネスなどといった形式があるらしいけど今回訪れたのはオープン。ギャンブラー本人でも家族でも医療関係者でも…誰でも参加できる。
出来れば当事者同士しか参加できないクローズが良かったのだけど行きたいと思った日の会場はたまたオープンだった。(だがその日はたまたま本人ばかりでした)

 

「…本人ですか?」
と問われ、頷く。

 

都会なのでもっと人数が多いと思っていたけどかなりの少人数。
しかもその中の1人は私と同じく初参加でホッとした。

 

開始してからぽつぽつと4人遅れて入ってきた為最終的には8名。
私以外は中年の男性。

 
どこにでもいそうな中年男性…と言えばそうなのだけど、正直に言うと半分以上の人は普通に見えるけど普通では無い何かを感じた。上手く説明できないけど、それは常にソワソワした立ち振る舞いや表情から滲み出ている気がする。
もしかして私もそうなんだろうかしら…

 

ポカンとして余り覚えてないけど、初参加の私に司会者のような人がGAで使用する冊子と大まかなルールと流れを説明してくれた。

 

ミーティングが始まる

 

いただいた冊子をメンバーが順番に音読する。
初参加の私たちは免除。
冊子の内容は載せないが、既にコントロール不能に陥り死にたいとすら思ったことのある私にはすんなり心に入ってくる内容だった。実によく出来ている。ベストセラーにしても良いんじゃないかってくらい。
でもきっと他人に無理やり連れて来られたり、自分は依存症じゃないと思っている人には何の意味もない内容だと思う。

メンバー1人ずつの話へ

 

一通り冊子の読み合わせが終わると、あるテーマを掲げメンバーが順番に体験談を吐き出す。

その日のテーマは一応あったが、とらわれずに何でも話して良いよという形で進められた。

各々が話した内容は、ギャンブルによっていかに困難な生き方をしてきたかというもので、普段他人に言えないような愚かな行為を隠すことなく積極的に語っていたことが印象的だった。

驚いたことに皆同じような体験をしているのだ。


「借金を何回もしては家族にばれ、尻ぬぐいをしてもらった」
「会社の金を何度も横領した」
「配偶者に縁を切られて離婚した」

話を聞いている周りの者は皆頷いている。
私もうんうんと頷いた。
借金や横領こそはしていないけど、負けている最中にお金が口座に無くなった時に湧き上がるこの世のものとは思えない負の感情を知っている。独身で職があったからこそ踏ん張れただけで、きっとお小遣いの少ない既婚者の立場だったら今頃数百万の借金や横領など簡単に手を出していたに違いないのだから…。

 

話している皆を見ていて思った。
誰もが自分の話をすることでストレスを吐き出し、気持ちよくなっている。
更に周りの人の話を聞くたびに「こんなことになっていたのは自分1人じゃなく皆同じだったんだ…」とホッとし、皆の話が終わる頃には温かい雰囲気になっていた。


私はというと…
緊張で上手く話せなかった。正直に一通り歩んできた依存生活を話したけど自分
の話には深みが無かったし、見栄は張っていないけど丸裸の話はできなかった。
少し悔いが残った。

 

ミーティングは終盤へ



あっという間に1時間15分が経過。
最後に今回初参加の私たちにキーチェーンが送られた。
GA通いを続けていくと節目節目で色んな色のキーチェーンがいただけるとか。

そして回ってきた献金袋を一周させ任意で献金して終わり。
金銭事情が苦しい人が多いだろうし無理はしなくて良いとのことで、1円も持っていなくてもGAに参加できるのでご安心を。

 

最後に感想


やっとGAに参加できた。
今回改めて思ったこと、それは他人に共感して受け入れて貰うことはこの上ない喜びだということ。
GAの場でその共感が無理なく行われるのは、皆が同じ病気に支配されて苦しい人生を送ってきたからだ。
病院で治療する選択もあると思うが、あくまで“先生と患者”の関係で対等な関係ではない。当事者同士で分かち合い病気に立ち向かうことはとても理にかなったものだ。

しかし…今回私は残念に思えたこともあった。
自分の性格のせいなのかもしれないが、自分は部外者な気がした。
「次も参加して…いいんですよね?」と心の中で不安に思った。
もっと強烈な歓迎を受けることを期待していたのかもしれない。
会自体はとても良かったので継続して通いたい気持ちもあるのだけど、2回目もこんな感じだったらと思うと消極的になる。
もしかして私が女で比較的若かったから周りもとっつきにくかったのかもしれないけど…

 

今回いただいた冊子は毎日家で音読しようと思う。

 

ゆっくり焦らずコツコツと。
ギャンブルを辞めたいという願いが回復へと繋がりますように。